【現役イギリス大学生が解説】イギリス留学の費用を全部まとめました!①

はじめに

皆さんこんにちは!

イギリス・サセックス大学に正規留学中のKanaです。

「いつか海外で暮らしてみたい」「イギリスの大学に行ってみたい」──そう思ったことのある人はきっと多いはず。でも、そこでぶつかるのが“お金”の問題ではないでしょうか?留学費のざっくりした相場は調べれば出てきますが、「実際の物価って?」「生活費は月いくらかかるの?」そんなリアルな細かい疑問って、意外とネットに乗っていなくてもやもやしたり。

私も留学前はまさにそれが一番の不安でした。そこで、今回はそんな私のリアルな出費事情を、準備から渡航後の生活まで、できる限り正直にお伝えします!

このブログでは、以下の3部構成で紹介していきます:

✅第1部:留学準備にかかった費用

  • ビザ申請代
  • NHS(医療保険)代
  • 海外保険代
  • 航空券代(+タクシー代など)

🔹第2部:実際の学費・生活費

  • 学費の支払い方法
  • 寮費(タイプ別比較)
  • 家計簿ベースの生活費

🔹第3部:節約のコツ

  • 学生割引の活用法
  • スーパーの選び方
  • 無料イベント・フリーフード情報


今回は【第1部】の留学準備費用について、実際に私が払った金額や気づいたことをお話ししていきます!


留学費の概算

細かく各項目をお伝えする前に、まずは私が2024〜2025年にイギリス留学(1年目)で実際にかかった総額をご紹介します。

項目は以下の通りです:

  • 学費(Tuition fees)
  • ビザ(Visa)
  • 医療保険料(IHS)
  • 海外保険(Insurance)
  • 寮費(Accommodation)

これらすべてを合わせて、おおよそ470万円ほどかかりました(1年間の目安です)。

それでは次に、それぞれの項目について詳しく見ていきましょう!

VISAについて (2025年8月現在)

イギリス大学に進学する場合、学生VISAの取得が必要です。

詳しい・最新の情報は、イギリス政府のサイト(https://www.gov.uk/student-visa)で確認できますが、
ここではその中から重要なポイントをピックアップして、日本語でわかりやすく解説していきます。

Eligibility (対象者):

  • Have a place at a UK school, college, or university (イギリスの学校・カレッジ・大学などから入学許可を得ている
  • Have enough money for tuition and living costs (学費と生活費をまかなえる十分な資金がある)

Processing Time(VISA審査期間):

  • Outside UK: ~3 weeks (イギリス国外から申請:約 3週間)
  • Priority processing may be available (extra fee) (※有料で優先審査を選べる場合もあり)

Length of stay (滞在可能期間):

  • If your course is degree level: Stay up to 5 years (大学レベル以上のコース:最長 5年間)
  • If it’s below degree level: Stay up to 2 years (大学未満のコース:最長 2年間)

Cost (費用):

  • Visa application: £524 (ビザ申請料:£524 (¥104,800 ※1ポンド=200円換算))
  • Healthcare fee (IHS): Extra cost based on how long you stay (医療保険料(IHS):ビザの期間に応じて追加で必要)

ポイント

  • VISA申請料 £524 (¥104,800 ※1ポンド=200円換算)
  • NHS料がかかる
  • 入学許可(CAS番号)が必要
  • 英語力証明(IELTSなど)
  • 滞在費の証明(生活費+授業料分の資金があること)

→ 学費(1年分)生活費(9か月分まで)

・ロンドンで留学:月 £1,334(¥266,800 ※1ポンド=200円換算)

・ロンドン以外:月 £1,023 (¥204,600 ※1ポンド=200円換算 )

就労について(アルバイト):

  • 学期中:週20時間までOK(大学などフルタイム)
  • 長期休暇中:フルタイム勤務可

NHSについて(2025年8月現在)

NHS(国民保健サービス)とは?学生ビザでの利用について

イギリスには NHS(National Health Service) という、国が運営する「公的医療制度」があります。
これは、イギリス市民・永住者、そして一部のビザ保持者が利用できる制度で、原則無料で診察や治療が受けられるのが特徴です。

学生ビザでも使えるのか?

6か月以上の学生ビザ(Student visa)で滞在する場合、NHSを利用できます。VISAの申請には、申請料だけでなく IHS(Immigration Health Surcharge)という医療費の前払い制度に加入する必要があります。

  • IHSの費用:1年あたり約£776(2024年時点)
    → 3年間滞在する場合は、約£2,328(¥465,600 ※1ポンド=200円換算)の支払いが必要です

NHSでカバーされるもの

  • 救急車の利用(基本無料)
  • 緊急の治療・手術
  • GP(かかりつけ医)での診察
  • 公立病院での治療

※救急車を呼んだ場合も、通常は公立病院へ運ばれるためNHSの対象になります。

※詳細は、政府のサイトからご確認してください。

注意点(NHSでカバーされないもの)

美容目的の手術や特殊治療(原則カバー対象外)

私立病院の診療費(全額自己負担)

歯科・眼科の治療(基本的に保険適用外)

処方薬の費用(1回の処方につき一律料金がかかります)

イギリスの医療システムの違いに注意!

日本と大きく違うのが、「いきなり専門病院に行けない」ことです。

イギリスではまず、GP(General Practitioner)=かかりつけ医 に登録し、
症状が重い・専門的な治療が必要な場合にのみ、紹介状をもらって病院に行くという流れになります。

⚠GP登録は早めに!

GPの登録には日数がかかることがあるため、現地到着後すぐに登録するのがおすすめです。
病気になってからでは、GPに登録していないとすぐに診てもらえないこともあります。

病院より薬局

風邪程度では基本的に病院には行きません。
薬はドラッグストア(Bootsなど)で市販薬を購入し、自宅で様子を見るのが一般的。さらに、公立病院の予約は1〜2週間待ちも珍しくないため、緊急でない場合はほとんどの人が市販薬で対応します。
※私立病院なら早めに診てもらえますが、全額自己負担+高額です。

細かいことろは、それぞれ調べてみることをお勧めします!

また、イギリスには日本人医師がいる病院もあるようなので、不安がある人は先に調べておくと良いと思います!あとは、どこが痛い、どういう状況であるというのを伝える英語力・単語力は生きていくうえで必要です。

海外保険について

NHSに加入していれば、イギリス国内の医療費は基本的にカバーされますが、私は念のため、日本の海外旅行保険にも加入してから渡英しました。

理由はシンプルで、「NHSではカバーされないケース」や「他国への旅行中の医療費」を考えると、やはり入っておくほうが安心だからです!

海外保険に加入するメリット

  • 他国への旅行中の病気・ケガにも対応できる
     → ヨーロッパ旅行中など、現地の医療費はNHSの対象外で高額になることも。
  • 日本語サポートが受けられる保険会社もある
     → 体調が悪いとき、英語でやり取りするのが不安な方にも安心。

私が入っていた保険

私は以下の2つの保険に加入していました:

  • 日本生命の海外旅行保険(もともと入っていたもの)
  • AIG保険(留学向けプラン)

保険の内容や補償範囲は会社によって異なるので、事前に比較・確認することが大切です。
特に「旅行時の医療サポート」や「現地での通訳サポート」など、自分が重視したい点に合ったプランを選ぶのがポイントです。NHSには入っていますが、万が一のことも考えてと私は日本でも海外保険に入ってから行きました。

イギリス留学の航空券の選び方 (飛行機代+タクシー代)

イギリスへの航空券事情と空港アクセスについて

イギリス留学の準備で見落としがちなのが、航空券の選び方や空港の位置関係
ここでは、私が実際に利用したルートや、航空会社の選び方についてまとめてみました。


イギリスへの直行便(羽田 → ヒースロー)

現在、日本からイギリス(ロンドン・ヒースロー空港)への直行便は以下の3社が運航しています:

  • ANA(全日空)
  • JAL(日本航空)
  • British Airways(ブリティッシュ・エアウェイズ)

✳ 所要時間:約14時間
✳ 片道の料金:約20〜25万円(往復の料金:約40-50万 ※シーズンや予約時期による)


  特に直前になると料金が上がりやすいため、出発の2〜3か月前の予約がおすすめです。

経由便(乗り継ぎあり)の航空会社

「直行便は高いな…」という方は、経由便(乗り継ぎ)も選択肢になります。
下記のような航空会社が、比較的リーズナブルな価格で渡航できます。

エミレーツ航空ドバイ(DXB)
KLMアムステルダム(AMS)
フィンエアーヘルシンキ(HEL)
ターキッシュ航空イスタンブール(IST)
中国南方航空中国本土(例:広州)
中国東方航空上海など
ベトナム航空ベトナム(ハノイなど)
タイ航空バンコク
エアチャイナ北京など

私の体験談

普段は直行便を利用していますが、一時帰国の際にはエミレーツ航空を使い、学生割引で片道約10万円で帰国したことがあります。サービスも良く、乗り継ぎもスムーズだったので満足でした!

空港と大学の関係

ロンドンのヒースロー空港(LHR)は、イギリス最大の国際ハブ空港で、
ほとんどの長距離フライトがここに到着します。

ただし、大学の所在地によっては、他の空港の方が近いこともあります:

空港名主な地域備考
ガトウィック空港(LGW)サセックス大学(ブライトン)ヒースローより近いが、直行便なし
マンチェスター空港(MAN)北部(マンチェスター大学など)一部ヨーロッパ便が便利
バーミンガム空港(BHX)中部留学生はヒースロー利用が多い
エディンバラ空港(EDI)スコットランド(エディンバラ大学)国内線との乗り継ぎあり

私自身、サセックス大学に通っているため最寄りはガトウィック空港なのですが、
国際線の選択肢が多いため、ロンドン・ヒースロー空港を利用しました。

ちなみに、エミレーツ航空はガトウィック空港にも発着便があり、ドバイ経由で日本と行き来できます。

サセックス大学に一番近いのは、ガトウィック空港ですがこの空港からは直行便が出ていないため、ヒースロー空港を利用しました。エミレーツ航空だとガトウィックからドバイ、ドバイから羽田が出ています。

ヒースロー空港が国際ハブですが、マンチェスターやほかの場所にも空港があるので、自分の大学に一番近い空港を利用するのがおすすめです。

タクシーについて

無料シャトルバスが出る大学も!

Welcome Week(新入生歓迎週間)」がある大学では、
その前後の週末に空港から大学までの無料シャトルバスを運行していることもあります。

また、ホームステイを選んだ場合は、ホストファミリーが空港まで迎えに来てくれることもありますし、
学校によっては、空港ピックアップサービスを学校が手配してくれるケースもあります。

自分で移動する場合は「事前予約のタクシー」がおすすめ!

私の場合は、自分で空港から大学まで移動しました。
ヒースロー空港からサセックス大学(ブライトン)までは距離があるため、大学が紹介していた信頼できるタクシー会社を事前に予約しておきました。

このタクシー会社は、留学生の送迎に慣れていて、大学のキャンパス内にある寮まで直接連れて行ってくれるサービスです。初めての場所で不安もありましたが、大きな荷物を持っていても、移動中に迷うことがなかったのでとても安心できました。

空港ではUberなどの配車アプリも使えますが、特に初めての土地や長距離移動の場合は、学生の送迎に特化したプラットフォームや、大学が紹介しているライセンス付きのタクシーを使うほうが安心だと思います。料金が明確で、万が一何かあったときもサポートがしっかりしています。

まとめ(※2025年9月現在)

項目費用備考
ビザ申請料£524学生ビザ必須
IHS(医療保険料)£776/年滞在期間によって変動
航空券約20〜25万円(片道)直行便の場合
海外保険会社によるNHSではカバー外を補う
タクシー代£100〜150空港から大学まで


留学初日のちょっといい話

正直、大学に到着しても「寮の鍵ってどこでもらえるの?」「入り口ってどこ?」とわからないことだらけで、プチパニックになりかけていました。そんなとき、タクシーの運転手さんがなんと大学の担当部署に電話をかけてくれて、鍵の受け取り場所や担当の人を確認してくれました。そのおかげで、無事に寮にチェックインすることができました。

不安と緊張でいっぱいだった留学初日。
イギリスで出会った最初の人がこんなにも親切にしてくれたことは、今でも心に残っています!

「困っている人に優しくする気持ちって、国が違っても同じなんだな」
そんなふうに感じた、忘れられない瞬間でした。

最後に

留学の費用を考えるとき、まず最初に思い浮かぶのは「学費」や「寮費」だと思います。

でも、実はその前段階――ビザ申請や保険、渡航準備などにも、思った以上に費用がかかります。
今回のブログを通して、そういった“留学準備段階で必要な費用”のリアルが少しでも伝わっていたら嬉しいです。

私自身も、ビザの申請や入学手続きではかなり不安がありました。
そういった手続きを一人で進めるのが不安な方は、留学エージェントを活用するのもひとつの手だと思います!


次回のブログでは…

🔹第2部:実際の学費・生活費編

  • 家計簿をもとにした毎月のリアルな生活費
  • 学費の支払い方法やタイミング
  • サセックス大学の寮タイプ別の費用比較 など

について詳しくご紹介する予定です。
気になる方は、ぜひ次回も読んでみてくださいね!

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